子供とのキャッチボールは、親子の絆を深める素晴らしい時間ですね。
プレイが上達し、球速が向上するにつれて、その楽しさも増します。
しかし、速い球を投げるようになると、肘や肩の怪我が心配になります。
ところで、お子様の投球フォームは安全ですか?
肘が下がる投球は怪我のリスクが高まると言われます。
なぜなら肘が下がると、肘を中心に遠心力がかかり、怪我をしやすくなるからです。
そこで今回は、肘が下がる原因とその改善策についてお話します。
肘が下がる原因は?
肘が下がる主な原因は以下の通りです。
・肘の位置に対する認識が足りない
・肘を十分に上げる前に投げてしまう
・体が柔らかすぎること
これらの問題を解決し、怪我を未然に防ぐためにも正しい投げ方を身につけさせましょう!
ボールの握りが不適切
ボールを正しく握れていないと、肘が適切に上がりにくくなります。
正しい握り方は、人差し指と中指、親指で三角を作ることです。
間違った握り方をすると、無理に力が入り、肘が上がらなくなる原因となります。
特に、親指がずれた位置で握ると問題が起きやすいです。
手が小さくて三本指でしっかり握れない場合、五本指でしっかりとボールを掴んでも構いませんが、親指はボールの下をしっかり支えるように心がけてください。
親指で支えることで、無理な力が入らずにしっかりと投げることができるようになり、肘が自然と上がりやすくなります。
肘の位置に対する認識不足
多くの子供たちは自分が肘を下げて投げていることに気付いていません。
肩の高さに肘が来ていると思い込んでいるため、「肘を上げて」と言われてもピンと来ないことがあります。
この場合、投球時の動画を撮影し、それを見せることで子供自身が自分のフォームを意識できるようになります。
視覚的なフィードバックは、自分の感覚と実際の動きとのギャップを埋めるのに役立ちます。
肘を上げる前に投げてしまう
体の開きが早いと、肘が十分に上がる前にボールを投げてしまうことになります。
正しい投球動作は、ボールを握り、反対足を上げ(右投げの場合は左足)、腕を広げながら横移動し、足を着地させると同時に体を回転させ、腕を振ってボールを放つという流れです。
この動作で、足を着地させる前に体が早く回転してしまうと、腕を上げるための時間が不足します。この状態を「体の開きが早い、タメがない」と表現します。
投げる際の横移動を意識強くすることで、この問題を改善できます。
体が柔らかすぎる
体が柔らかいことも、肘が上がりにくい一因となることがあります。
関節が柔軟で、投げる際に腕が背中側に入りやすくなり、腕の動きが大きくなりがちです。
その結果、腕を十分に上げる時間がなく、肘が下がった状態で投げてしまいます。
腕が背中側に入りすぎると、その修正のために壁際で投げる練習をするとよいでしょう。
壁に手が当たると、腕が正しい軌道を外れていることが分かります。
まとめ
お子様の投げ方を改善するためには、以下の四つのポイントを意識しましょう。
・投げた姿を動画で観察し、自分のフォームを意識させる。
・体の開きを抑え、肘を上げる時間をつくる。
・腕が身体の前を通って上がるようにする。
これらの点に注意し、安全で楽しい野球を目指しましょう。
子供たちの関節はまだ発展途中ですので、正しいフォームを身につけさせることが非常に重要です。
大人の適切な指導が、子供たちの健康と野球の上達につながります。